2019年1月21日月曜日

【越境するサル】№.184「珈琲放浪記~青森県の珈琲を歩く(その3)~」(2019.1.18発行)


 「珈琲放浪記~青森県の珈琲を歩く(その3)~」をお届けする。11月から1月までに味わった青森県の珈琲の報告である。今回は、弘前市・八戸市・青森市の3店。八戸市の店は初めての訪問だが、弘前市と青森市の店は通い慣れた店。
すべて、自信をもってお薦めできる珈琲

 
「珈琲放浪記~青森県の珈琲を歩く(その3)~」


11月某日 弘前市銅屋町 「ゆぱんき」

   五重塔で有名な最勝院の隣、消防屯所と上質フランスワインが格安で飲める店「わいんぱぶ  ためのぶ」の間にある路地の奥に「ゆぱんき」はある。


   もう何代目かの「ゆぱんき」だが、現在の店になってからはランチのために来店することが多くなった。おそらく20種類以上の野菜を中心とした素朴な和食だが、ご飯と味噌汁とともにゆっくり噛みしめると、自分の生命力が蘇ってくるような気がしてくるから不思議だ。


   そして食後の珈琲は、石川県珠洲(すず)・木の浦海岸の舟小屋に2001年開店した「二三味(にざみ)珈琲焙煎所」の人気№1ブレンド「二三味ブレンド」。ブラジル・パプアニューギニア・タンザニアを深煎りで焙煎した苦味がきいたブレンドだが、「華やかな」とでも表現したくなる香りと味わいは格別である。3gの角砂糖をひとつだけ落とし、気に入った本でも読みながらいつまでも長居したくなる店だが、混みあったらそうもいかない…





12月某日 八戸市小中野 「アンバーコーヒー」

   八戸駅から鮫・久慈方面へ向かうJR八戸線。その小中野駅から陸奥湊駅に向かう道を数分ほど歩くと、「アンバーコーヒー」にたどり着く。


   店に入るとすぐカウンター。いくつかのテーブル席はあるが、狭く感じる。ところが、入って左奥に焙煎室と思われる空間があり、そこにもテーブル席がいくつか。この部屋が、なんとも居心地のいい雰囲気なのだ。シンプルでモダン…ちょっと形容しがたいが。
   クリームソースとタラコのパスタとエスプレッソを注文する。どちらも想像以上の美味しさ。パスタのバランスの良さと、エスプレッソの口当たりの良さに感服。今回はエスプレッソにしたが、日替わりで3種類用意された豆から選べるストレートコーヒーも魅力的だ。



   なるほど、市街地からわざわざここを目指してみんなが来るわけだ。もう一度来る価値あり。今度来るときは、評判のカレーライスとストレートコーヒー。



1月某日 青森市古川「カフェ・デ・ジターヌ 駅前本店」

   青森市古川ニコニコ通り。「昭和」を感じさせるこの通りに、「カフェ・デ・ジターヌ」はある。東京南千住駅近く、「コーヒーの聖地」のひとつ「Café Bach(バッハコーヒー)」で修行した焙煎士による自家焙煎珈琲豆販売店だが、この駅前本店はバール風(チェアはある)の喫茶で、珈琲好きにはたまらない店である。しかも青森駅に近い…



   実は、私が自家焙煎深煎りの珈琲を意識して飲むようになったのは、ペルー・マンデリン・マラウイ・ブラジルを調合したこの店の主力商品「青森ブレンド」と出会ってからだ。
それまでも深煎りは好きだったが、「青森ブレンド」の芳醇な味わいと心地よい苦味との出会いは、その後の「珈琲放浪」のスタートであった。


   今回は、少し冒険のつもりで「天空のコロンビア」(かなり深煎り)のエスプレッソ・アメリカーノを試しに飲んでみた。エスプレッソのお湯割りだが、侮るなかれ、これがなかなかのものなのだ。苦味もあって、すっきりと。また味わうべきメニューだ。


   帰りに、豆も購入。もちろん「青森ブレンド」、そしてこの日味わった「天空のコロンビア」。しばらく、我が家の珈琲は「カフェ・デ・ジターヌ」で決まり。




<後記>

   「青森県の珈琲を歩く」シリーズは、しばらく中断する。と言っても、何カ月かすればまた紹介したい店が出てくるはずだ…次号は、3月の「harappa映画館」の紹介、『ドキュメンタリー最前線 2019』。





(harappaメンバーズ=成田清文)
※「越境するサル」はharappaメンバーズの成田清文さんが発行しており、
個人通信として定期的に配信されております。



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