2013年12月13日金曜日

【つむじ風】11号「グローイング・アップー隣の席の男の子ー」

 中学時代のクラスメイトに、丸顔に林檎ほっぺたのちょっとオマセな男の子がいた。その子はいつも、透明な下敷きに映画のチラシや切り抜きを挟んでいた。頼みもしないのに見せてくれ解説をしてくれた。その中でも赤いほっぺを更に赤くさせ、力説してくれた映画がある。
 原題「Lemon Popsicle 」・「グローイング・アップ」。
 あんなにガンバって話してくれたのに、それがイスラエルの映画だと知ったのは、つい最近のこと。ネットで調べたら私のようにアメリカの映画だと思い込んでいた人もいて、ちょっと安心した。 
 実際、人気がありシリーズ化され、番外編はアメリカで製作したリメイク作品で、ハリウッドでもお馴染みのプロデューサーによるものだという。
 ジョージ・ルーカスの「アメリカン・グラフィティ」に触発されて作られた青春映画。1950年台のイスラエルが舞台で、主人公のベンジー、軟派でかっこいいボビー、太っちょのヒューイ、17才の高校生3人組と女の子たち(時には、子、じゃない場合も)の恋物語・・・だけではなく、お色気もたっぷり、オールディーズがふんだんに使われている。私の本命はベンジーだったけれど、時にはボビーにもときめいた。ヒューイはタイプではないけれど、欠けたら寂しい。散々お馬鹿劇を繰り広げていても、ラヴ・ミー・テンダーなんかが流れたら胸キュン映画に早変わり。よく覚えているのが、シリーズ3の「恋のチューイングガム」。恋して、傷ついて、間違って、悩んで大人になっていく・・・以外は秘密。しかし公開された年が1981年と出ていて、計算すると私はまだ小学生のはず。シリーズ3がこの年ってことは、シリーズの最初は何年?おかしい・・・。
 
 年のことは置いておいて、ここまで書いて、やはりイスラエルとはなんだか結びつかない。もちろん、私の勝手なイメージである。

 そういえば、映画雑誌『スクリーン』は表紙の女優さんが綺麗だった。『ロードショー』という映画雑誌もあって、二冊は『明星』と『平凡』の外国の映画スターバージョンみたいなものかな。日本のスター雑誌には『近代映画』というのもあって、それぞれ交代で買っていた。もちろん、切り抜いて下敷きに挟むためである。

 思い出話が尽きないので、今宵はこれで一杯やろうかな。因みに、このレコードにはラヴ・ミー・テンダーは入っていない。


(harappaメンバーズ=KIRIKO)

0 件のコメント:

コメントを投稿